1学期の“忙しさ”
新学年・新学期の開始に伴い、新しい人間関係が構築されます。環境が変わるというのは、それだけで人は気疲れします。
そして、いつも通り中間テスト・期末テストがあり、3年生は毎月のように北辰テストがあり、人によっては英検など検定も受けることでしょう。
しかし、君らにとって注力するのは勉強だけではありませんね。多くの学校で、体育祭が行われます。朝練などもあり、体力も消耗するでしょう。そして、部活動に励んでいる人は、1年間で一番大きい大会である“学総”もあります。3年生にとっては引退もかかっている大会になるので、気合が入ることでしょう。
勉強以外にも取り組むことがたくさんあり、1学期は他の学期にはない独特な“忙しさ”があります。例年、この“忙しさ”に忙殺されて、いっぱいいっぱいになってしまう人がいます。
今日は、そんな“忙しい”1学期をどう過ごしていくと良いかというアドバイスをしていきます。
脳のワーキングメモリー
その場で記憶したり・処理したりする能力のことを「ワーキングメモリー」と言います。
人間のワーキングメモリーは大きくありません。下の図はネットで拾ったものですが、国語を同時に勉強しながら、数学の勉強はできないように、一度に処理できる量には限界があり、その量はせいぜい1つか2つ程度ということです。
なので、人間はやるべきことが2、3個同時にあるだけで、「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、やばい、どうしよう」と、パニック状態になります。
1つ1つは大したことでなくても、なぜかすごく溜まっているように思えて、焦ってしまうものです。で、焦っているから、大事なことを忘れてしまう、ミスってしまう、こともしばしば…。
そういう状態に陥ったら、まず「書き出す」ということをしましょう。
手書きのメモでも、スマホのメッセージなどでもいいでしょう。今やるべきことを、1つ1つすべて書きだします。そうすると、自分の今の状況が客観視できて、落ち着けます。
その1つ1つを処理していくと、案外早く終わったりするものです。しかも、忘れません。
新生活のスタートとして、宿題や提出物をメモする習慣をつけられるといいですね。
この「書き出す」という習慣は、問題を解くうえでも、非常に重要です。数学の長い文章題の問題も、ただ読むだけでなく、重要な箇所に線を引いたり、図形に書き込んでみたり、条件を書き出してみたりすると、解法が思いうかんだりします。
これは前述したワーキングメモリーのことと関係しています。問題を解く時にも「書き出す」という行動をしてみてください。
先を見て動く
慌ただしい日々を過ごしていると、目の前のことにいっぱいいっぱいで先を見越した行動ができなくなっていきます。
でも、勉強ができる子や結果を残す人は、この先を「見越して行動する」ことが得意な人が多いです。
「明日は○○と△△があるから、今日は■■しておこう」とか、「来週は~~、来月は~~、そしたら今これやっておくべきだよな」とか、周りの人より早く気づいて行動しているから結果が出せるのです。
君たちはスケジュール帳をもっていますか?なかなか中学生で活用できる人は少ないですが、ぜひ使ってみるのもお勧めです。そこまでしなくても、毎日の寝る前、明日何があるかを考えてみてください。また、日曜の夜に、カレンダーを見て、次の一週間や来月のことを考える時間を取るのも大事です。ぜひ試してみてください。