【TOP TIMES 2024 NO.28】和国がなくなる!?

和光国際高校と和光高校が統合。実態は…。

2023年の10月に、県の教育委員会の発表に注目が集まりました。その内容は、いくつかの県立高校が統合し、新しい高校を設立するというもの。

教育委員会の詳しい発表はコチラから見られます!

 

その中の、和光国際高校(以下和国)と和光高校の統合は、特に衝撃が大きかったです。

 

というのも、2つの高校は偏差値が20ほど離れており、和国は地域でトップクラス倍率を誇る人気校だからです。

 

新しい高校の偏差値はどうなるのか、

入試の難易度はどうなるのか、

和国の外国語科はどうなるのか。

 

2024年9月、和国が主催した塾向けの説明会に参加してきましたので、今回はその内容や和国の魅力についてまとめていきます。

 

 

事実上、和光高校の廃校

昨年度から和光が募集停止し、和国は募集を継続しています。

教育委員会のHPより抜粋。

 

つまり、新しい学校に通うのは今、和国に通っている生徒ということになります。

 

説明会でも言葉を濁して伝えていましたが、

これは事実上の和光高校の廃校です。

 

県の立場としても、「和光高校を無くす」とストレートには言えない大人の事情があるのでしょう。

 

令和8年度入試から和国にある「外国語科」は「国際科」へと名称を変え、校舎の改修工事も大規模に行いリニューアルするそうです。入試の難易度もほぼ変わらない予定で、むしろこのリニューアルを機に難易度が上がるかもしれないという話もありました。

 

そのとき学校名は変わるかもしれませんし、制服や校歌も変わる可能性があります、

 

しかし今の和国が大きく変わるということは一切ありません。

 

今の中学2年生が新校の1期生になるわけですが、和国を目指している生徒は、北辰テストや模試の志望校判定では今まで通り「和光国際」の名前を書けば問題ありません。

 

新校の名前が決まったら、北辰テストやその他の模試でもそれを書く欄が設置されるはずです。

 

和国の特徴と魅力

 さてここからは、和国の魅力に迫っていきましょう。

和光国際の校舎の様子

 

和光国際は、38年前に県で初めて出来た、唯一の国際高校です。

 

普通科だけでなく、外国科があるのが大きな特徴です。

 

坂戸高校や蕨高校にも外国語科はありますが、学年に2クラス外国語科を持つのは和国だけだそう。外国語科では、英語を含む外国語の授業が全体の3分の1を占めており、英語で“科目”の勉強をすることもあります。2年次後半から英語で卒論作成を始め、3年次に発表があります。

 

普通科はあくまで普通です。しかし、国際高校らしく、選択科目で第二外国語科も取ることができます。また、海外研修にも力をいれており、希望制のオーストリア研修とイギリス研修があります。これには普通科も参加可能だそうです。修学旅行は3泊5日でシンガポールへ行くのも県立高校の中では珍しいです。

 

将来的に英語を使った職業や海外への強い憧れがある人は外国語科を、強い意志はなくとも英語が好きな人、海外に興味がある人には普通科がおススメな高校です。

 

 

進学先の中央値は日東駒専

 卒業後は、9割の生徒が4年制大学へ進学します。中には海外の大学に進学する人も。2024年度は国公立36名、早慶MARCHも100名以上と進学校としての実績もしっかりあります。

和国の進学実績はコチラから。

 

しかし、割合的に見れば、それらの大学に進学するのは、和国の中でも上位層の子たちです。

数字だけを見ると、中間の子たちは、日東駒専などへ行くケースが多そうです。

この事実は和国を目指す人に限らず、県立高校を志望する人は全員知っておかねばなりません。

各学校が発表する輝かしい進学実績はその学校の成績上位者が作っています。

 

つまりは、県内で偏差値60の高校に入ったとしても、高校でしっかり継続して勉強できなければ、偏差値60ぐらいの大学に入ることは難しいことですし、偏差値70の高校に入っても、偏差値70の大学に入ることは容易なことではありません。

進学校に入ったとしても、高校でしっかり勉強していく覚悟をもっていなければ、苦労することになるのは自分です。そのことは絶対に忘れないようにしてください。

この記事を書いた人

横山眞己(よこちん)

EIMEI-TOP代表の横山です。
EIMEI-TOPは難関公立受験をサポートする塾として、富士見市・ふじみ野市・川越市で結果を出してきました。浦和・大宮・浦和一女など公立上位に限らずお茶の水女子大附属、早稲田本庄、中央大附属など難関私立も直接の指導実績あり。日々、数学の入試問題を解き自己研鑽に励んでいます!