先日、LINE NEWSでこんなニュースが届きました。
中学受験に挑む子たちが、受験勉強に備えて学校を長期的に休むということが問題視されています。特に都内では、小学校の1クラスの半分以上が長期で欠席するような学校もあるらしく、賛否様々な意見があるというものでした。
これは、中学受験に限らず、高校受験・大学受験でも起こっていることではありますので、
「受験前、学校に行くのは無駄か」というテーマでTOP-TIMESを書いていきます。
ただ、前提として、この問いに正解があるわけではありません。
このニュースの中でも、記者の取材に対して、ほぼ全ての各地域の教育委員会が「基本は保護者の判断や児童の意思を尊重する」と回答したとありました。
今回は、1つの意見として、代表横山の意見を書いていきますので、学校に行くかどうか悩んでいる生徒たちの助けになれば幸いです。
受験前に、学校を休む理由①「感染予防」
受験前に、学校を休む理由は大きく分けて2つあると考えます。
1つはインフルエンザなど感染症の予防です。これは確かにあると思います。受験勉強を必死にやってきたのに、本番力を出し切れないという状況は何としても回避したいところですよね。
ただ、調べていると、本人だけでなく、きょうだいも学校を休ませるケースもあるようです。
それは、さすがにやり過ぎじゃないか、、、と思いました。
さらに、例えば、1カ月間、予防のためと言って学校を休むとなると、当然外出も控えることになると思いますが、外部との関係を断って、勉強に専念するのは精神衛生上的にも良くないです。
コロナが大流行した時、家庭の方針で、塾の授業も全部オンラインで受けていた生徒がいましたが、その子は「気が狂いそうだった」と当時を振り返っていました。
また、生活リズムが狂ってしまって昼夜逆転、本末転倒ということも過去の生徒でいました。
生きてる以上、感染するリスクを0%にすることは、不可能なわけですから、ワクチンを打ったり、手洗いうがいを徹底したり、マスクをちゃんとつけたり、そうやって意識を高める努力をすることの方がよっぽど大事だと思います。
(とはいっても、万が一感染した時に誰も責任は取れませんので、おうちの人とも相談して判断するしかないです。)
受験前に、学校を休む理由②「学校の授業が無駄」
もう1つは、自分で苦手な分野の復習、志望校の過去問を解くなどの必要に迫られている場合です。
学校に通っていると自分のやりたい勉強の時間を捻出できなくなるので、家で勉強するために休むということです。
公立の学校は、全体最適を考えて授業をしていますから、意味のないことをやっていると感じる場面も人によってはあると思います。僕も中学生の時思っていました(笑)バレないように内職(=授業内容とは関係のない勉強)をしている生徒もたくさんいることでしょう。
ただ、ここで忘れて欲しくないのが「学校は“受験のため”にある場所ではない」ということ、と君らも「“受験のためだけ”に学校へ行っているわけではない」ということです。
塾は、受験のために通いますが、学校は違います。
共同生活や他者との関りからの学びも、学校では大事とされているものです。僕自身も、受験前の体育の授業がいいストレス発散になったことをよく覚えています。学校の友達と会話したりするのが、ストレス発散になる人もいるでしょう。
人生、受験がすべてではありませんから、そういった「余白」も大事にできるといいのかもしれませんね。
ましてや、小学校や中学校の同級生とは、成人式でまた会うことになるメンバーです。数年後に会う時に、気まずくない人間関係を作っておきたいものですね。
人生の指針と覚悟を持っておくべき。
どちらかというと学校は休まないで行った方がいいよというスタンスでと書いてきましたが、別に休む人を否定しているわけではありません。
いろんな環境や立場の人がいますから、いろんな意見があっていいのです。
しかし、自分の人生は自分で責任を持つべきです。自分の選択に覚悟を持つべきです。
自分の意思もなく、友達や周囲の意見に流されるなんて言語道断。
休むと決めたなら、相当な覚悟でいるべきだと僕は思います。
僕は、中3の時、学校行かないで家で勉強していたいなと思う時もありましたが、これで休んで受からなかったらダサいなと思って休めませんでした。休む覚悟を当時の僕は持てなかったんですね。
また、先生という立場から言えば、
生徒には、「学校を休まないと受からない程度の力ではなく、ちゃんと学校に行ってても受かるぐらいの力をつけておいて欲しい」とも思っています。
すべての受験生に幸あれ。