傷つくことに“慣れていない”という弱さ
いきなりセンセーショナルなトピックですが、、、
ここで言う「傷つく」というのは、
人間関係の衝突、努力が報われない経験、悔しさや劣等感といった
心が揺さぶられる経験のことです。

もちろん暴力的なものや、人格を否定されるような理不尽な痛みは除きます。それは“傷”ではなく“害”ですからね。
今の世の中は、この”傷”と”害”の区別をしないで、
誰かが傷つかないように、誰も失敗しないようにする風潮があります。
定期テストが廃止される学校があったり、徒競走で順位をつけないようになったり、小・中学生の不登校人数も全国的に増加傾向です。
そんな世の中で、悔しさも、挑戦も、成長も奪われてしまっているように思うのです。
自分のペースでやればいい、といえば聞こえはいいですが。そういう世界に慣れてしまうと、人はちょっとしたことで深く落ち込んでしまったり、精神的に不安定になってしまうように思います。
傷つく経験=心の筋トレ
スポーツと同じで、心にも“筋力”が必要です。

そしてその筋力は、負荷がかかる経験を乗り越えてこそ育ちます。
・テストで思うようにいかなかった
・部活で思い通りに評価されなかった
・友達とぶつかって関係がこじれた
どれもつらいことだけれど、そこで悩み、もがき、自分なりに乗り越えた経験こそが、「心のしなやかさ」や「自己肯定感」につながるのだと思います。
そんな経験があるから、「どうして?」「次はどうする?」と自分の頭で考える力が育ちます。そして、「やり返す」でも「逃げる」でもない、「乗り越える」という選択肢が生まれるのです。
嫌な思いをする時もあるでしょうし、悔しくて涙を流すこともあるでしょう。
でも、それでいいんです。
生卵からゆで卵へ
卵は、全く火が通ってないと、割れたとたんに中身がドロっと流れ出ますよね。
火を通すことで、ゆで卵になり形を保つことが出来ます。

心も同じです。
ちょっとした“火(=ストレスや困難)”にさらされることで、
芯のある人間に固まっていくのだと思います。
たくさん挑戦し、たくさん失敗して、挫折して、そしてその先にある喜びや快感を味わえる人間になりましょう。