2027年度入試(現中2生が受ける入試)から、埼玉県の公立入試が大きく変わります。
現時点(2025/10/03時点)で発表されている主な変更点としては、
①…全体の9割の問題がマークシート方式に、記述問題は1割程度のみに
②…①に伴い、解答用紙のサイズ変更&デジタル採点の導入
③…国語の作文問題はなくなる、英語のリスニングはある。
④…全県立・市立高校で面接試験を実施(今は一部の学校のみ)
⑤…調査書(内申書/調査書)の記載内容の見直し
⑥…一部学校で、特色選抜の導入
です。
それぞれについて、いま発表されている情報のまとめとその対策をまとめていきます!
①②県立入試で、マークシート導入!何が変わる!?
埼玉県は、学力検査問題にマークシート方式 を導入することを発表しました。解答用紙の大部分は選択式の問題で、残り1割は記述式という方針です。県内の私立高校では、マークシートで入試を行う学校も多かったですが、公立では初めての導入です。
既に東京都・神奈川県・千葉県などでは、公立高校でも導入済みであり、埼玉県も流れとしては時間の問題と見られていました。
その背景には、採点ミス問題や採点作業の効率化の必要性があります。
すでにマークシートを取り入れている地域(東京都・神奈川県・千葉県)の例を見ると、「解答形式」は変わっても、「出題傾向そのもの」が大きく変化したわけではありません。
「マークシート=知識だけで解ける」わけではなく、従来通り思考力・判断力・表現力が重視されていますので、マークシートだからと言って今やっている内容を大幅に変更する必要はないと考えられます!
また、これと合わせて「解答用紙の仕様変更(A3片面 → A4両面)」や「デジタル採点の本格実施」も行われる予定で、解答は画面上で確認されるため、解答欄からはみ出さないように記入すること、訂正はきれいに消してから書き直すことが求められるでしょう。
埼玉県の発表に見る《ポイント》
埼玉県が公開した資料には、実際のマークシート用紙の例や問題例、さらにQ&Aが掲載されています。
今回注目したいのは、「英作文や数学の作図問題は出題されるのか」という質問です。
これについては「国語の作文や英語のリスニングを除き、出題の有無は明言できない」と回答しています。
つまり、記述式1割の内訳をまだ明らかにしていないということです。
また、数学でコンパスや三角定規が必要かどうかも「令和8年10月頃に出る『受検者心得』で案内」とされています。
県の発表には入試問題のサンプル問題も見られましたが、「学校選択問題」を導入した年には、サンプルと本番が大きく違い、受検生や学校関係者が驚いた例もあったのも記憶に新しいところです!
つまり、サンプルだけで出題内容を推測するのは危険であり、どんな形式でも対応できる準備が必要です。
④全学校で面接試験の新しい流れ
いままで、一部の学校でしか導入されていなかった、面接試験が全公立高校で導入されます。
面接試験についても8月に公開されており、
当日の流れは、
入室 → My Voice(自己PR) → 質疑応答 → 退室
「My Voice」は1分半~2分、自分の経験や将来の希望を語る時間で、自分の言葉で面接官に伝える必要があります!
続いて3分半~6分程度の質疑応答があり、面接官が本人の考えの背景を深掘りする時間です。
評価は「共通の観点2つ+学校独自の観点1つ」で、3段階評価。
大切なのは、特別な成果よりも「日常の経験の中で培った力や姿勢」をどう言葉にできるかです。
自分の考えを言葉にするという点で、心配な生徒・保護者も多いと思いますが、県の発表には「上手く答えることよりも、自分なりに考え、伝えることが大切です」とも書かれていたので、うまく喋ることより、自分の考えをちゃんと持つことを大事にしていくのがいいでしょう。
もちろん、EIMEIグループでも、面接試験の練習はしっかり行います(^^)
⑤と⑥に関しては、まだ未発表な部分が多いのですが、以下簡単にまとめます!
⑤調査書(内申書/調査書)の記載内容の見直し
これまで調査書には「特別活動」「出欠記録」「その他活動」等も記載されていたものが、廃止または記載対象から除かれる方向です。
今後は、調査書に記載されるのは主に「各教科の学習の記録(評定)」が中心となる見通しです。
特別活動・部活動などの記録を表記したい場合は、受験生自身が自己評価資料に記載して提出する形式が導入されます。面接試験でそこを評価する形になりそうです!
⑥特色選抜の導入
神奈川県で導入されているような「共通選抜 + 特色選抜」という方式を採る学校も出てくることが発表されています。
今は、一部の学校で共通の「学校選択問題」を導入する形になっていますが、それも変わる可能性がありそうです。
特色選抜では、実技検査・小論文・傾斜配点などを取り入れることができるとされていて、このため、各高校・学科によって、調査書(内申点)と学力検査・面接などの比重が変動するようになる可能性も出てきます。
変化をチャンスに
埼玉県の入試制度は、
今後「マークシート方式+デジタル採点+新しい面接方式」という形に移行します。
しかし、試験で問われる力の本質は変わりません。
- 知識の正確さ
- 思考・判断のプロセス
- 自分の言葉で表現する力
この3点を意識して、基礎から積み上げていくことが重要です。制度の変更に惑わされるよりも、「どんな出題にも対応できる力」をしっかり磨くことが、合格への最短ルートといえるでしょう。
EIMEIグループでも、そういう対応力をつけられるよう指導していきます!
情報は更新され次第はわかりやすくまとめていきます。

詳細は、埼玉県のHPで確認できます!