【TOP TIMES 2026 NO.9】東大合格者への祝辞

毎年、春に発表される「東大合格者への祝辞」。

日本の最高峰の大学に合格した若者たちへ送られる言葉には、毎年並々ならぬ重みと、学ぶべきことがあります。

 

今年は、劇作家であり、演出家、そして役者としても活躍されている野田秀樹さんの言葉です。

野田さんは東大に入学しながらも演劇にのめり込み、6年かけて中退されたという異色の経歴の持ち主です。そんな「表現のプロ」が語る言葉を、ぜひ皆さんも自分事として読んでみてください。

野田秀樹さん

 

僕が今回の祝辞を読んで、君たちに伝えたいと思ったことをまとめていきます。

 

AIには「肉体」がない。これこそが、君たちの最大の武器である。

今や、AIの進化は止まることを知りません。野田さんは、AIを「記憶の化け物」と呼び、知識量では人間が太刀打ちできない存在であると述べています。 しかし、そんなAIにも決定的な弱点があります。

 

「AIが人間を凌駕しようとしているのは、あくまでも知能(Intelligence)です。人間は脳みそだけで生きているのではありません。人間には知能以外の身体、肉体があります。けれどもAIには体がない。これこそが、AIの最大の弱点なんです。」

 

AIは膨大な知識を処理し、正論を吐くことは得意です。

 

しかし、AIには「肉体」がないため、その身体を通して感じる恐怖や絶望、あるいは切なさや愛おしさといった「心」が理解できません。

 

これは、君たちが今、必死に勉強している意味にもつながります。

 

ただ知識を詰め込むだけなら、AIで十分です。

 

でも、勉強とは「問いに答えていくプロセス」であり、その過程にある苦しみや、解けた時の例えようもない喜びは、有限の身体を持つ人間にしか味わえないものなのです。

 

勉強を通じて、自分の頭で悩み、身体で感じるその「経験」こそが、AIには決して真似できない君たちだけの価値になります。

 

「役に立たない記憶」こそが、君たちの心を創る。

野田さんは、小学生が道端で虫を見つけたり、変な枝を拾って怒られたりするような「一見役に立たない道端の記憶」にこそ、AIに勝る力があると言います。

 

なぜなら、その記憶には「心」が伴っているからです。

 

君たちのこれまでの10数年の人生でも、失敗や恥ずかしい思い、無駄だと思えるような経験もきっとあると思います。

 

でも、それこそがAIにはない「人間の心」を形作っています。

 

知識だけを知っている「脳みそ」になってはいけません。心を伴った脳みそであって欲しいと思います。

 

新学年が始まりました。

スマホの中の世界で他人の人生を眺めるのではなく、自分の肉体を使って、リアルな経験を積んでください。

そこで感じる喜びも苦しみも、すべてが君たちの「心」を強くし、AIには作れない素晴らしい未来を切り拓く力になります。

 

令和8年度 東京大学入学式 祝辞の全文はこちらから読めます!

この記事を書いた人

横山眞己(よこちん)

EIMEI-TOP代表の横山です。
EIMEI-TOPは難関公立受験をサポートする塾として、富士見市・ふじみ野市・川越市で結果を出してきました。浦和・大宮・浦和一女など公立上位に限らずお茶の水女子大附属、早稲田本庄、中央大附属など難関私立も直接の指導実績あり。日々、数学の入試問題を解き自己研鑽に励んでいます!