# E-TOP Times No.15
2021年度の大学進学率は54.9%で過去最高(文部科学省の発表)
現在の日本は、義務教育終えた中学生はその99%が高校へと進学する。そして、高校卒業後。18歳になれば、日本人の2人に1人以上が大学に通う時代である。
今から、30年前。1992年での大学進学率は約25%だったのが年々上がり続け、去年54.9%と過去最高を更新した。さらに、コロナ渦の影響もあって、大学受験は大きく変化している。この変化は、君らの高校入試にも大いに影響を及ぼすことになることだろう。
君たちが、大学受験の“今”を知り、未来を考えるきっかけになれればうれしく思う。
「総合型選抜入試」の高まる人気と「志望校絞り込み」の早期化
総合型選抜入試(“旧”AO入試)と聞いてピンとくる中学生は少ないだろう。
簡単にいうと、大学が「求める学生像」に合致する人物を面接や小論文などで選抜する入試制度である。
つまり、テストでいかに高得点をとるかという一発勝負ではないということだ。総合型選抜入試は、9月頭ぐらいから試験が始まり、11月上旬あたりには合否が決まっていく。図に示した、「年内入試入学率」の増加は総合型選抜入試の高まる人気を示している。
この総合型選抜入試の人気の高まりが意味することは、大学は「自分がやりたいこと・学びたいこと」のために行く場所であり、大学側もそういう学ぶ意欲がある人に来てほしいと思っているということ。
いくつもの大学を受験して、受かった先に進学するという一昔の流れから、「この大学で、○○を学びたい」そういう明確な意思をもって進学することが定石になっている。
それに伴い、高校1年生やそれ以前から大学を見据えて行動し始める流れが、数字として表れつつあるのだ。
夢を叶えやすいこの時代に。
大学受験における第1志望への進学率の増加は、自分のやりたいこと・学びたいことが自分のやりたい場所でできる可能性が高くなっているということであり、それは本当に素晴らしいことだ。
そして、今は考えられないかもしれないが、君らも1・2年後に高校受験をし、当然のように大学受験をすることだろう。
そのうえで、この時代を生きる君らに問われている問題は「君は何をしたいか・どうなりたいか」
つまり“君の夢はなに?”ということである。
今、「将来こういうことがしてみたい」「こういうことを学びたい」現代は、そういう夢を叶えやすくなっている時代ともいえる。
もし君らの中にそういうのが具体的にあるなら、その想いは大事にしてほしい。でも、そういう夢が明確にない子も多いのではないか。その問いは、年齢を重ねるごとに君らに重くのしかかっていくことになるだろう。
やりたいことが見つからない君へ
これは何度が話している内容だが、特に“夢”がない人は、まずは目の前のことに全力を尽くすのが大事だ。
なあなあで生きている人にやりたいことが見つかるわけがないし、努力したこと・挑戦したことは必ず将来の役に立つ。
そして、本気で挑戦しない限り、本当の自分の適性はわからないもの。向いてないと最初は思ったことも全力でやったら、できることも多いですからね。
勉強や部活は、そんな目の前のことに全力を尽くすためのいい機会だと思うと同時に、自分の夢を見つけるための訓練にもなるのではないでしょうか。
参考 リクルートより