【TOP TIMES 2024 NO.24】長くなる入試問題

年々“長くなる”入試問題

 6月末に全国高校入試問題正解(通称:電話帳)が発売されるので、横山は毎年、2週間ほどかけて北海道から沖縄までの入試問題を制覇しています。

今年も解ききりました!

  

入試問題の傾向は数年で大きく変化します。全国の入試問題を解く中で、自分自身のレベルアップと共に、夏期講習やSS、普段の授業においてカリキュラム・授業内容を精査できるようにしています。

 

 

そして、こうやって解いていると公立の入試問題には大きな変化があります。

それは、【問題の長文化】

 

数学の電話帳内のページ数に注目すると、

2021の公立入試問題は北海道から沖縄までで合計117ページだったのに対して、2024は合計128ページであり、たった3年で10ページ以上増えています。

電話帳の目次の比較

理由は大きく分けて2つあります。

 

1つは指導要領の“変化”です。

特に数学は、3年前の教科書改訂により、例えば今まで高校生の範囲だった「箱ひげ図」が中学生の範囲になったことで、数学でも資料の読み取り問題が一気に増え、埼玉県の北辰テストでも、見開き半ページ丸まる使った長文問題が必ず出題されるようになりました。

 

 

もう1つは、指導要領の“限界”である。

公立の入試問題だと、扱える内容には限界があるため、難しくしようと思えば文量を増やしていくしかないのが現状です。これは数学だけでなく、理科や社会でも資料の読み取り問題は激増しており、問題文がどんどん長くなっています。

 

どんな教科でも読解力

一昔前まで、理科や社会は単語を暗記してれば解ける「暗記教科」だと言われてきました。

 

 

ただ、最近の入試問題は問題文が長くなったり、記述問題も増えたりしています。理社は単語を覚えているだけでは解けない教科になっていて、それに合わせて定期テストも難易度がぐっとあがっていて「暗記教科」だとは言えなくなっているのが実情です。

 

 

そんな変化する入試に対応するために小・中学生が身に着けるべきなのが、

読解力です。

 

読解力というと、国語や英語という印象があると思いますが、上記のような背景ゆえに、読解力は数学や理科、社会でも必須なスキルだと言えるでしょう。

 

 

数年前「教科書が読めない子どもたち」という本がベストセラーになり、スマホやゲームに毒された子たちの学力低下は著しいことが研究結果で明らかになっています。

めちゃくちゃ興味深い本なので保護者におすすめです(^^)

 

  

小・中高生の読解力の低下が問題視されている一方で、入試問題はどんどん難しくなっているので、今後「できる子」と「できない子」の差は開き続いていくことになるでしょう。

 

 

では、読解力をつけていくためにはどうすればいいのでしょうか。

 

 

読解力を伸ばすただ一つの方法

試験本番は、黙って問題を読まなければなりません。

しかし、人間の黙読の精度は決して高くありません。

 

 

自分らが想像している以上に、読み飛ばして、間違った理解をしています(これにはいろんな研究結果があるのですが、割愛します)。

 

 

そんな黙読の精度を高めるために、

普段から行ってほしいのが音読です。

 

音読は読み飛ばすことはできませんし、単語の意味と言葉のつながりを理解していないと読んでいてつっかかります。すらすら声に出して読むという行為が、読解力には必要不可欠なのです。

 

 

いうならば、読解力とは

『書かれていることの意味が理解できて、そのことを自分の言葉で言い換られる』

ことです。

 

 

読み飛ばしてないか?正しく意味が理解できているか?

 

 

できているかのチェックを音読ですることができます。

 

 

ぜひ日頃から、音読する習慣をつけてみてください。

 

君の学力は飛躍的に向上していくでしょう。

この記事を書いた人

横山眞己(よこちん)

EIMEI-TOP代表の横山です。
EIMEI-TOPは難関公立受験をサポートする塾として、富士見市・ふじみ野市・川越市で結果を出してきました。浦和・大宮・浦和一女など公立上位に限らずお茶の水女子大附属、早稲田本庄、中央大附属など難関私立も直接の指導実績あり。日々、数学の入試問題を解き自己研鑽に励んでいます!