【TOP TIMES 2024 NO.33】基礎=簡単?

基礎は、簡単か。

どの教科でも「基礎固めが大事だよ」ということを何度も、何度も言われてきたと思います。

ただ、ほとんどの人が“基礎固め”の本当の意味、大事さを理解できてないと思います。

その根本には、「基礎=簡単」という間違った認識があります。

勉強が好きな子ほど、簡単な問題を嫌います。

人がクイズやパズルにハマるように、勉強は1つの問題をじっくり考えたり、悩んだりすることに楽しさがあります。その楽しさや難しい問題が解けたときの快感はよーーくわかります。

極端な例ですが、過去の数学が得意な教え子の中で、本番の試験、序盤の簡単な問題をすっ飛ばして、後半の応用問題から解き進め、びっくりするぐらい低い点数をとってきた子がいました。

趣味で勉強しているのならそれでいいのですが、点数を取る・合格するという観点で見るとダメです。

制限時間が限られていて、他人との競争である試験では、悩んでいる時間はできる限り少なくして、より正確に解くことを要求されます。本番ではじっくり考える余裕などないわけです。

さて、EIMEI-TOPの内では、「基礎」という言葉の意味をここで定義しておきます。

「基礎とは、見た瞬間に手が動く状態」のことです。

自転車を例にあげてみます。

自転車に乗れない人に対して、いきなり1人で車道を走らせるようなことはしませんよね。確実に事故になります。まずは公園や人気のない道路で、時に補助を付けた状態で、乗る感覚を理解します。

でも、理解しただけでは、まだダメ。慣れてきたら補助を外して、他者の付き添いがあった状態で交通ルールを学びながら、時間をかけて何度も何度も反復します。

そうすることで、「無意識の状態でも瞬時にあれこれ判断できる状態」になって、はじめて1人で自転車に乗ることが出来るわけです。

1人で自転車に乗れるようになれば「自転車に乗ることなんて簡単」と言えるかもしれませんが、そこに到達するまでには鍛錬を積み重ねているわけです。

勉強も同じです。

テストで得点できるようにするには、事前のテスト勉強の段階で「見た瞬間に手が動く状態」になってなければいけません。

なので、解説を見たり聞いたりして納得しただけの段階、あるいは1人で解けたとしても時間がかかってしまう段階では、基礎が身についているとは言えません。

勉強が好きな子ほど、勉強が得意な子ほど、基礎を嫌う傾向があります。

そこから目を背けずに、地味な作業ですが、何度も何度も反復し、「見た瞬間に手が動く状態」を作ることが、基礎が身につくということであり、それは決して簡単なことではありません。

 

高校受験で勝つために

 高校受験は、中学受験や大学受験に比べれば、倍率は低いです。それは、必ず全員が通らないといけない受験であることが関係しています。

 

難関私立・国立では2倍、3倍近い倍率になることもありますが、公立なら高くても1.5倍程度。

 

そんな低倍率の入試の中で勝つためには何が必要かを考えてみましょう。

 

落ちる人の方が多いなら、自分が周りより秀でてないといけません。しかし、受かる人の方が多いなら、周りより劣らなければいいのです。

 

要は、取るべきところをしっかり取れれば勝つことができます。

 

入試ではいわゆる難問と言われる問題も出題されますが、正答率が極端に低ければ解けなくても問題ありません。

 

しかし、みんなが解ける“基礎”的な問題は確実に解けなければなりません。

 

 

ただし、“基礎”のレベル、つまり「見た瞬間に手が動かないといけない問題のレベル」は学校ごとに求められるものは違います。

 

当然、難関校になればなるほど求められるレベルは高いです。

 

なので、基礎のレベルをどれだけ入試までに高められるかが、合格するためのカギになってくるわけです。

 

 

現時点で、偏差値や過去問の点数にバラつきがある場合は基礎が身についていない証拠です。

 

問題の相性とか、当日のコンディションなどに頼ってはいけません。そんなに頼るのは、いわば勝負を運任せにしてはいけません。

 

勝つべくして勝つために、とにかく基礎の徹底をしなければなりません。

凡事徹底。

 

楽をしようとせず、積み上げていってください。

この記事を書いた人

横山眞己(よこちん)

EIMEI-TOP代表の横山です。
EIMEI-TOPは難関公立受験をサポートする塾として、富士見市・ふじみ野市・川越市で結果を出してきました。浦和・大宮・浦和一女など公立上位に限らずお茶の水女子大附属、早稲田本庄、中央大附属など難関私立も直接の指導実績あり。日々、数学の入試問題を解き自己研鑽に励んでいます!